■ シナプス 僕は人の顔や名前を覚えることがすごく苦手だ。それからカタカナも。だから映画は好きだけど 役者の名前も顔もさっぱり覚えない。見分けがつかない。一本一本理解するのに精一杯で それを他の映画に結びつけることができない。僕のシナプスは多分カラス以下だ。 マット・ディモン が好きみたいだ。「グッド・ウィル・ハンティング」を観たときもそう感じたはずなのに「バガー・ヴァンスの伝説」のCMを観るまですっかり忘れていた。もちろん女の子のファンもいるのだろうけど 僕にはいまいち冴えない男に見える。目が濁っているような そんな感じに僕は惹かれているんだと思う。 「バガー・ヴァンスの伝説」を観に行こうという気にはならなかった。 2001 02 26 |
|||||||
■ 夢現 旅中慣れない場所で寝た僕は毎日眠りが浅く 普段はあまりみない夢を「春休みだよ!ドラえもん祭り」ってなくらいの勢いでみた。(要するに3本立て) 悪夢と表現するには生ぬるく かといってシアワセな夢には程遠い。覚えているのは 夢の途中 自分は魘されているだろう とか きっと寝言を言っているに違いない と妙に冷静に思ったことで 目が覚めて残っていたものは灰色のカーテンで覆われた四角い小部屋に一人閉じ込められたような嫌な空気だけだった。閉じ込められた と言えば光を求めているように聞こえるが 実際自ら閉じ篭っているのだろう。醒めてみたところで夢も現実もそう変わりはないようだ。それこそ僕の世界は「夢現(ゆめうつつ)」なんだな と勝手に思った。 2001 02 23 |
|||||||
■ 酔狂 沢木耕太郎の「深夜特急」を読みながら ユーラシア大陸を横断するような気分で本州を北上してみたが とても本を書けるほどの内容は伴わなかった。日記に記することすら思い浮かばない。 お金のなかった僕は 長距離バスに乗ったところで東北止まりだった。二日目の朝 ふわふわのオムレツを食べながら なんだかシアワセな気分になったのだが 結局はすることもなく 漫画喫茶でネットをした後 展望台のあるビルでずっと「深夜特急」の続きを読んだ。 マレーシア の首都 クアラルンプール は「クアラ = 河口」「ルンプール = 泥土」という意味を持っているらしい。世界地図はおろか 日本すら把握してない僕は クアラルンプールという都市くらい聞いたことはあったが ずっと「クアラルン プール」で区切られているのだと思っていた。 (クアラ ルンプール… クアラ ルンプール…) 口の中で呟いてみる。 (クアラ ルンプール… クアラルン プール…) 結局どっちに区切りをおいても 口に出せば同じに聞こえると気づいて ちょっと意外に思った。 東北に4日滞在してみたが 人に聞かせる話など 何もない。所詮国内なんだから 刺激的なことなどなくて当然かもしれない。僕は沢木耕太郎の気持ちに近づけたとは到底思えなかったけど 「真剣に酔狂なことをする」 この気持ちだけは分かるような気がする。 たまにそういう気分になるのだ。 ![]() 曇り空と教会 2001 02 21 |
|||||||
■ 安心な僕らは旅に出ようぜ 「本当に出歩かないんだね キミはもう少し外に出たほうがいいよ」 そのセリフを僕に言ったのは 東京で二人目だ。外へ出てきたからこそ 男二人が新宿のオシャレカフェでこうして向かい合ってクレープなんか食べているんじゃないか。だいたいオシャレなカフェなんて僕は嫌いなんだよ。物食べさせといてタバコが吸えないなんて拷問だ。 「おまえこそレジのにいちゃんに『僕の妹がここで働いてるんですけど知ってますか?』なんて聞くなよ 『僕の妹』なんて知らねーよ」 ここへ来る途中に電車の中で読んだ「深夜特急」のせいで 長距離バスのチケットを買ってしまったとは言えなかった。続きを読みながら とりあえず北へ向かおう と僕は思った。 2001 02 16 |
|||||||
■ 僕が日記を書く理由 僕はこのサイトを始める前に 別のサイトを作っていたことがある。 コンテンツは今とほとんど同じで 俗に言うテキストサイトってやつだ。 オフ会に参加したこともあるし それなりに横の繋がりもできた。 一日のカウント数は100を超え 地道に宣伝しなくとも 安定したポジションを確立できた。 カウンタが30000を回った頃 僕はいい気になっていた。 そして40000を越えた頃 僕はようやく気がついた。 これは僕の実力ではないんだ と。 みんなが見に来ていたものは 誰かと繋がっている僕 だ。 ブチッ 僕は試してみたい。 2001 02 15 |
|||||||
■ ガラスを素手で壊してしまいたくなる衝動 なくしたくないものがある。 今それをなくしてしまったら 自分はどうなるんだろうとふと思った。 とても怖い想像だけど それでもきっとそれなりに生きていけるんだろう。 壊したくない。 壊してしまえとすら思うのに。 壊さずにいられるだろうか。 2001 02 14 |
|||||||
■ 輪廻なんて信じない 今度生まれ変われるんだったら女の人がいい。 したたかな女の人になりたい。 にっこり笑って全て許されるような そんな女の人になりたい。 だってもったいないじゃない。 女だってことを最大限に利用するべきだと 僕は思うけどね。 2001 02 13 |
|||||||
■ トンネルを抜ける方法 非難場所からUターン 貪欲な時期は過ぎてしまった。 焦燥感はなくなってしまった。 それは諦めに似ているかもしれない。 2001 02 12 |
|||||||
■ そっとしといてよ 刺激的な毎日なんてもういらないよ。 何気ない世界で生きていたいんだ。 2001 02 11 |
|||||||
■ リアリティ 正直でありたいと願う。 ここは嘘吐きの生きやすい世界だけど。 うまく嘘が吐けたら そう思いながら毎日を過ごしたときもあった。 だけど今はリアルなほうが僕にとっては魅力的なんだ。 嘘よりも正直なほうが汚いこともあるって気づいたんだ。 なくしたくないのは純粋な 子供みたいな 残酷さ。 2001 02 10 |
|||||||
■ ラスカル 今日の財布にはキミ達を養っていけるくらいのお金はあるんだ。セブンイレブンへ寄った帰り道 双子のあのコがまた僕を見ていた。ここは寒いし 一緒に帰ろう? きっとここよりはずっと暖かい。 僕の彼女は全然女の子らしくない。そんなことを言うとまた「じゃぁ女らしさってなんなの」って 怖い目をするだろうけど。女の子 = 甘いもの好き とか 女の子 = かわいいもの好き とか 僕の薄っぺらい方程式はことごとく覆された。どうしていちごフェアなんてやるの?いちごいちごいちごばっかり! キミの呆れた顔が目に見えるから 僕は一人でコンビニに行くよ。 この子達を連れて帰る僕に キミはなんて言うのだろう。きっとまた僕の方程式にケチをつけるに決まってる。男の妄想には呆れる って。猫耳メイドでも雇ったら? って。別にキミにそんな女の子らしさは求めないよ。でもこの子達をね トイレに連れてったりはしないでほしいんだ。 冷え性のキミの為に買ったんだ。そういうところは女の子らしいじゃない。 ![]() 2001 02 09 |
|||||||
■ エンドレス 「ねぇ 大江戸線にはもう乗った?」 午前3時にかけてくるような内容かしらん。 「ねぇ 大江戸線で一日中行ったりきたりしてないの?」 期待を裏切って悪いけど 僕は山の手線すら一周したことないよ。 どこまで僕のこと ダメ人間だと思っているのかなぁ。 2001 02 08 |
|||||||
■ 確信犯 ついこの間雪が降ったなんて 嘘みたいだった。きっと東京ってところは 日本で一番早く春がくるんだ。どこかがおかしくなっているんだ。そう思えば納得できる。 理由がなければ外には出ない。なんとなく散歩に出る人達を僕は理解できない。トイレの電球は一週間前に切れていたっけ。十分な理由だった。 チバノリコ?そんな人は知らない。封を開けて それが新姓だと分かった。あて先が前の住所だったのに ご丁寧に郵便局は僕の家へ届けてくれた。キミはどんな気持ちで僕に手紙を書いたのだろう。僕を披露宴に招待するほど キミはバカじゃない。だけどもちろん本気で祝福してほしいわけでもないんだろうね。こんなときにおかしいけれど 僕は初めてキミの字を見たよ。キミがどんな字を書くのかなんて あんなに近くにいて知らなかったんだ。 キミは確信犯なんだと思う。こんな気持ちにさせたくて キミは手紙を出したんだ。だけどキミの目論見通りじゃくやしいから 僕はキミの見栄やプライドのことを考えるよ。変なところに貼った切手に 消印が押されてないのにはちょっと笑ったけれど。 2001 02 07 |
|||||||
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||